積みゲー賽の河原



BUNNY BLACK3

待望の、まさかのシリーズ3作目、出てしまいました。ブランド買い+シリーズ買いで、これはもう検討する前に既に予約しているというパターンです。前作『BUNNY BLACK2』のラストに、もしかしたら更に続編あるんじゃないの?なんて密かな期待はしていましたが、まさか実現するとは……。

シリーズを重ねるごとにマイナーチェンジを重ねる本作。今回もしっかり小さな改善を重ねています。戦闘パートの序盤難易度が初代の『BUNNY BLACK』を思い出させる出来で、かなり死にます。しかもペナルティが結構重めで、戦闘不能になったユニットは5ターン行動不能になります。今回は購入等で自由にユニットを増やせない仕様になっていますから、ちょっと無茶するとすぐにパーティがダークス君のみ、なんていう事態に陥ります。数の暴力がいかに有効か、本シリーズでは特に顕著ですので、ダークス君のソロプレイでは話になりません。戦闘画面もちゃっかり変わっています。具体的にどこが変わったかは、恐らく『BB2』と並べてみないと間違いなく気づきませんが、比べてみればかなり変更がなされており、結構驚きました。画面が800×600から1280×960になった事を始め、全体的にかなり操作しやすくなっています。まあ、ボス戦以外はほとんど操作せずにオートで放置するのが本シリーズのスタンダードなので、この改善がどれほどの効果を及ぼすのかを考えると少々悲しいところではありますが。上記まではあくまで過去2作からのバージョンアップに近い内容です。『BB』をVer.1.00だとすると『BB2』がVer.1.21とかそんな感じです。戦闘パート、3Dダンジョンパートだけ見れば、本作もせいぜいVer.1.32とかその程度なのです。元々3Dダンジョン自体、前世紀から存在している安定したシステムですし、初挑戦だった『BB』を改善し『BB2』を出した時点で快適にプレイできるる環境はほぼ完成しています。ここで、じゃあシステム使い回しでシナリオとエロシーンだけ新規で作って新作にしよう、となっても適当に遊べさえすれば割と許されてしまうのがこの業界の業の深いところなのですが、そこは我らがソフトハウスキャラ。街作り要素を加えることで一気にVer.2.00にしてきました。印象的には『BB2』と『グリンスヴァールの森の中』がセットになった感じです。迷宮防衛もあるので『巣作りドラゴン』もセット、といきたいところでしたが、そこは間に合わなかったようで、ユニットを自動レベルアップさせるための配置に落ち着いています。プレイする側としても、そこまで要素が多くなると全て面倒見切れなくなりますし、それはそれで良かったように思います。全てのパートで一定以上の成果を上げ続けないとGAMEOVERとか勘弁してください。

周回引継ぎがありますが、ストーリーは毎度恒例の一本道ですので、イマイチ2周目以降のモチベーションが湧きません。周回プレイさせたいなら、何か新しいことが出来るようになってほしいです。例えば過去に周回要素の出来が良かった『ウィザーズクライマー』では、周回しないと解放されないエンドやモード、周回で強化しないとクリアできない遠征先という周回の目的がありました。『巣作りドラゴン』についても同様で、しかも両者ともに適当なエンドで途中下車が可能です。つまり、飽きるまで「強くてニューゲーム」が可能なのです。まあ、システムの差といってしまえばそれまでなのですが、せっかく周回機能向けのアップデートパッチまで配布してるんですし、もっと遊べるに越したことはありません。特に今回は、3Dダンジョン以外も搭載しているわけですし。



以下、ちょっとした妄想。
本作を以下のように3領域のシステムに分けます。

①従来通り3DダンジョンRPG
②グリンスヴァール学園ばりの街作りSLG
③巣作りドラゴンのようななんちゃってTD

①と②については問題ないレベルですが、③は先述の通り単体で遊ぶにはちょっと弱かったですね。『巣作りドラゴン』がダメなら『門を守るお仕事』とかでも。この①~③の進捗具合をフラグにし、途中から別のストーリー書き下ろしてそれぞれにエンディングつけたら周回のモチベーション保てそうな気がします。引き継ぎキャラも効果的に使えますし。で、全モードクリアしたら真エンドモード出現、と。製作の労力が単純計算で3倍、バランス調整等も含めたら確実にそれ以上になるでしょうが、そこはもう過去作システム使いまわしで文句言いません。遊べますよきっと。先述の「要素が多くなると全て面倒見切れなくなります」と完全に言ってる事矛盾してますけれども。あくまでも周回プレイをさせるならば、という話ですけれども。
以上、妄想終わり。



また、今回気になったのがエロシーンのあっさり具合です。シリーズ通じて一番あっさりしていた気がします。特に非統治エリア勢力連合が悲惨でした。あのモブ以上ヒロイン未満な感じが悲壮感漂います。倒して仲間にした後の存在感が、『BB2』天界三領主以下ですもの。釣った魚に餌をやらないと言いますか。ここで言う魚とは、ユーザーなのか彼女たちなのか。さすがに前作登場キャラである三領主の方がエロシーン数多いのはビックリです。ラキアさんですら未だにエロシーン枠もらえているというのに。まあ、描写がだんだんあっさりしていくのはキャラ作品共通仕様なので、何を今さらって言われればそれまででしょう。

今回でシリーズ3作目ですが、そろそろ次はないかなあという印象です。ストーリー的にはどうとでも無理矢理作れるんでしょうけれど、登場キャラの管理がかなり厳しくなってきているように感じます。まず人数が多くなりすぎています。あまりリストラにも熱心でない様子ですし。キャラクターの外見的にも、パニバーナとファレンあたりはすでに被り始めてます。新規キャラクターのエロシーンはもちろん入れるけど、過去シリーズのキャラクター分も確保してますよという方針は、シリーズファンには嬉しいかぎりですが、新規ユーザーの参加ハードルが上がっていくという諸刃の剣でもあります。新規ユーザーを諦めて、既存の固定ファンに売るにしても、ファン全員が継続して買い続けるわけでもないのでどうやったって売り上げは右肩下がり。となると開発費を削るしかないわけで、それはあまり望ましくはない未来です。そのあたりも踏まえて、もし『BB4』を検討するのであれば本当に慎重にやっていただきたいところです。

しかしながら、3Dダンジョンのシステムは『BB2』からさらに進化し、ほぼ完成と言って良いレベルまで成熟しました。あの滲み出る作業感が堪りません。かと言ってあまりに放置していると割と全滅したりするので、適度に緊張感もありますし。街づくりSLGパートのノウハウを過去作品から流用してきたのも、遊びの幅を広げる新たな試みとしてかなり有用でした。毎回システム変えるので、そういうノウハウだけは無駄にありますからね。結局かなりの時間を費やして遊び倒しました。シリーズとしての積み重ね、そしてメーカーとしての積み重ねが結集した、非常に遊べる一本でした。