巫女みこナース 感想

ふと脳内に「みなさ~ん!! 元気ですかぁ~!?」っていう冒頭の例のあれが流れまして、そしたらもう無性にやりたくなってしまったんです。
はるか昔にちょっとだけ触った記憶があったのですが、その時は途中で投げたんですよね(あんま面白くなかったから)。
思い立ったが吉日なので、DL版を買い直し早速プレイしたわけです。

まず致命的な失敗なのですが、一番の目的であった『巫女みこナース・愛のテーマ』が流れません。
おかしい、昔やったときはちゃんと見れたはずです。
なのに、まだかまだかと進めているうちにエンディングに到達してしまいました。
おまけとかにも格納されていないようです。

Wikipediaに下記の記載がありました。

「この曲をBGMにしているオープニングムービーは、ゲーム本編の起動時に流れない。オープニングムービーは別のショートカットから(もしくはファイルを直接指定して)起動する必要がある」

……そんなデータは含まれておりませんが?
DLsiteにしてやられました。
ほんとあそこは、ちょっと気を抜いたらこれですよ。
本作の存在価値なんて8割がたはあのOPムービーじゃないですか。
まだかまだかと進めていたら、結局そのままエンディングに突入してしまった私の悲しみをどこにぶつけましょう?
腹立たしいことに、EDムービーはしっかり流れてやんの!
そっちじゃない! そっちじゃないんだよ!!

おまけの本編ですが、こちらはすべてが中途半端。
ギャグとかシリアスとかパロディとか節操なく手を出しますが、全部が全部空回りしています。
盛り込みはしたけれどそれで何かしたいわけではないというか。
出オチ芸人がそれに無自覚なまま単独ライブ2時間感想してしまった感じ。
海パン+白衣のハゲがクソ真面目に記者会見で質問に答えてるシーンとか、絵面的には本来面白いはずなんだけどなあ……。
ふざけたナース服指摘するなら、目の前にいるふざけたハゲに突っ込むのが先だろうと。
唯一の救いは9割くらい共通パートなおかげで既読スキップが捗ったくらい。
OPムービーに出会えないままエンディングを迎えた時点で、実はすでに試合は後半80分だったわけです。
一周してしまえば、あとは途中のイベントと12話をササっと回収するだけの作業です。
というか、ヒロインが違うのにセリフは一緒ってのがすごいですね。
本作は主人公もボイス有なので、この作り方だと主人公のボイス使いまわせるんですよ。
そのへんのリソース削減には一生懸命取り組んでいるのに、立ち絵とかは単発でそのシーン以降出番のないキャラの分まで用意してたり、ホント意味不です。

終わってみての印象としては、企画がまとまらないままディレクター不在で制作を進めてしまった感じ。
着地点を見つけた時にはあっちこっち走り出しちゃってて手遅れだった、みたいな。
両副院長の秘書とか顕著です。
登場シーンで紹介があったあとは一切出てこなかった彼女らはホント、なんだったんでしょうね……?
で、最後は無理やりシリアスっぽく持っていって終わった感だけ醸し出していると。
実にありがちなクソゲーのパターンかと思います。

こういう衝動的にやりたくなるパターンは、わりと当たるときが多いのですが、今回は……。
まあ、一回途中でぶん投げている実績ありの作品ですし、長い月日で変わった私の感性でも無理でしたということで。
結局OPムービーはYOUTUBEで見ました。
公式も存在しないんだしいいよね? 的な。
最初からそうしてれば無駄な時間も金もかからなかったね! っていう、非常に残念な一本でした。


追記

本作の行き当たりばったり感がよく表れていたので、それぞれのコスチュームに対する各陣営の演説を書き起こしました。
最高に役に立たない資料ですが、一応後世に残しておこうかと思います。

もし興味ございましたら ⇒ こちらにてご確認ください。

読む時間を無駄にさせないためにあらかじめお伝えしておきますが、本編とは何の因果もないテキストです。
やる気のない大学生が、課題のレポートの文字数だけ満たそうとして無理やり書いたみたいな出来ですね。
そのため、なぜ各ナースコスチュームであるのか、説得力はゼロです。
そして読む意味も。
これをフルボイスで収録したアホさ加減はいやはや……。
作中だとこれが自動でスクロールされていくのですが、読み上げるスピードと全くあっておらず、テキストだけ早々に終了してしまう絵面も大変シュールでした。
せめてそのくらい調整してほしいところです。

2020.05.17