テレビでコミケのニュースを見るとすごく居たたまれない気持ちになります

路上に落ちるセミの抜け殻を、踏み潰してサクッと良い音しないかなと思い試してみたら、足の裏から妙にウェットな感触が伝わってきて、ああもう嫌だ働きたくないなっていう、夏も終わりも近づく今日この頃であります。

今年もなんやかんやでコミケが開催されました。やはりあれの動員力はバカにできません。私も仕事の関係で結構大規模な東京ビックサイト開催の展示会に参加したことがありますが、一つのイベントでビックサイト全館貸切って尋常じゃないなと再認識させられます。しかも3日間を年2回。開催規模がコミケに遠く及ばない、うちの業界ってどうなの?なんて考え出すと非常に悲しいものがあります。

私はコミケ参加意欲皆無です。特に欲しいものもありませんし。祭の雰囲気を楽しむのが良いんだろうと連れて行かれたこともありましたが、人が多すぎて雰囲気も何もあったものではありません。強いて言えば生臭い?それが楽しいとおっしゃる方の嗜好は、まあ否定しませんけれども。

一番嫌だったのは「オタクっぽい私イメージの構築」のために騒ぎ立てる人たちです。オタクたる者コミケに参加すべし、コミケ参加者たるものいかにもそれらしく振舞うべし、みたいな同調圧力のような何か。オタクキャラアピールに必死な人が近くにいると酷く気が滅入ります。お前が好きなのはその作品自体ではなく、またその媒体でもなく、あくまでそれを好きな自分自身でしかないんだろうと。コスプレなんてそれが顕著な例いくらでも転がっています。お前、他よりハードル低いところでただちやほやされたいだけ違うんかと、突っ込みたくなった経験ある方、多いかと思います。なんか上手いこと言おうとする運営スタッフを醒めた視線で、言うこと必死で考えてきたんだろうな、なんて見方した経験ある方、案外いらっしゃるかと思います。

嫌なら見るな、聞くな、触れるなっていうのは基本です。しかしながら、オタクキャラアピールに必死な方々は、時として世間様にご迷惑をおかけし、最悪の場合業界全体が被害を被るわけです。オタク「っぽさ」を追求して、「お前オタクだな!」と言われたいだけの人に限って悪目立ちする過激な行動に走るのです。その行動力があるならもっと爽やかな方向に向かえばいいのに。それとも、オタクと自ら名乗っても迫害されない時代が来ていることを喜ぶべきなのでしょうか。私は隅っこでジメジメとひっそり生きていくのが好きなので複雑な気分です。願わくば、このまま隅っこに放置して置いていただきたいものです。