大帝国 感想

侵略できそうでし切れない、でも慣れたらある程度までサクサクいけるといういつも通りの素敵なバランスを保っています。
いやもうね、勝手がわからんわけです、複数正面作戦は。
戦力配置によっては均衡があっさり崩れるもので。
そのため、SAVE&LOADの連続は必須です。
気がつけば爽やかな朝日が部屋を照らしていた、ってことになる原因はここにあり、シリーズ共通の現象だと思います。
ちょっと難易度が高いとすぐクソゲー無理ゲー言うのはちょっと堪え性足りないですよね。
クリアできないのが前提だった時代を生き抜いてきた世代にとってはむしろこれくらいで丁度いいのです。

侵略パートは、ユニットを自軍の支配領域や侵略先に異動させることで行います。
このユニットは、指揮する提督の配下に戦艦を配置することで戦力が確定するので、今までのようにキャラクターの能力は固定ではありません。
また、四つある戦艦スロットには数値補正が設定されてあるものがしばしばあり、キャラクターの個性が色濃く反映されています。
戦闘は非常に詰め将棋に近いものがあり、戦域にユニットを配置する段階でほぼ勝負は決まります。
回避の概念が存在せず、攻撃は全命中であることがこれに拍車をかけています。
にもかかわらず、索敵コマンドが存在しなかったため、SAVE&LOADが必須となっているのです。
敵星域に侵略する際には、HPが100%になっていないとユニットを移動させることが出来ないという縛りも、ここに絡んでくる問題でしょう。
HPは毎ターン10%ずつ回復します。
それに加えて征服した星域には建造物を一つだけ設置することができ、そこに修理工場を建てれば、毎ターンHPは40%ずつ回復します。
しかし逆に考えれば、しっかり敵戦力を把握しておけば限りなく被害を抑えて無傷での侵略を重ねることも可能ということなので、修理工場を建てて損傷覚悟で特攻するか、きっちり戦略を立て時間をかけて侵略するか、また悩みどころでしょう。
このままでも十分に遊べるレベルですが、公式パッチが配信されて大幅なアップデートがなされました。
索敵の問題、侵略時のHPの問題、建造物を一度しか建てられない問題等々が全て解決しております。
私もさんざん強がってはおりましたが、いざパッチを当ててみると、これは実に快適。
今さら言うのもなんですが、パッチ当てた方がいいです。
また、クリア特典でユーザーオリジナル提督を参加させることが出来るようになるため、二週目からはやりたい放題できます。
達成感皆無になりますが、圧倒的戦力での殲滅戦は非常に楽しいです。

今回はエロが和姦中心になっています。
はっきり言って物足りません。
こここそをエロシーンとして詳細に描いてくれよ、という場面がいくつもあっただけに残念で仕方ないです。
エロシーンの一枚絵よりよっぽどエロい立ち絵の存在が、その残念さをより加速させます。
侵略→征服→領地も女も俺のもんじゃい→強姦という非常にスマートなエロに至るまでの流れがあったわけですが、強姦が和姦になってしまったために「口説く」というフェイズが必要になってしまい、ヒロインの多い仕様となっている本作ではこれが面倒この上ありません。
イベントフェイズの選択回数が足りないというのもここに原因の一端があるでしょう。
これは個人的趣向ですが、領土を征服したらそこにある女体も、熱くたぎる征服欲そのままに侵略してしまいたいのです。
たとえそれが力ずくであっても。
フェミニストには怒られるでしょうが、それでも女をみたら凌辱したくなるのです。
それにヒロインの数が多いわけですから、いちいちセックスに至るまでの手順をそれぞれのヒロインごとに踏んでいる時間なんてないわけです。
その点でも強姦というのは非常に優れたシステムでした。
また、これも個人的趣向なのですが、セックスの最中に状況を実況するヒロインに非常にイラっときます。
そういうのは調教を経るなりなんなりでさせるもの、してもらうものであり、自発的にやるものではないのです。
ついさっきまで処女だった女がいきなり実況を始めるのは不自然極まりないといいますが、腑に落ちないのです。
現実がどうこう言うのは野暮だってことくらいわかっています。
ですが、気になるものは気になるのだから仕方ありません。
本作においてはほぼ全編にわたってヒロインによるセックスの実況というのは行われますので、エロシーン環境は私にとってあまり面白いものではありませんでした。

まとめますと、全体的に問題なく遊べる出来です。
パッチを当てるとさらに快適ですし、遊びの幅も広がります。
エンディングの数が多いですが、ユーザー提督を導入すれば、まあ問題なく攻略できますし、いざとなったら明石大佐というチートもありますので、問題視する必要はないと思います。
だた、アリスソフトの、しかも人気シリーズの最新作として世に出たのが、本作の最大の不幸でしょう。
及第点の出来ではありましたが、膨らみすぎた期待にこたえるまでの出来ではなかった。
ユーザーって勝手だなと改めて思った一本でした。