積みゲー賽の河原



根雪の幻影 白花荘の人々

市川・あしずり買いです。やむを得ません。ストーリー重視の萌え系、NTRときて、今回は館モノでサスペンスです。引き出しの多さを見せ付けてくれていますが、ブランド名の末尾も毎回変えてきているあたり、狙ってやっているんだと思います。

フローチャートの使い勝手が大変よろしいです。一発で行きたいシーンにいけるのは良いですよこれ。正直おまけ画面のシーン回想が要らないレベルです。しかも跳んだ先のシーンが終わっても内容が継続しますので、攻略の効率も劇的に向上します。ただのヌルゲーとも言います。

サスペンスとしての出来はイマイチです。条件を満たして解決編が開放されても、いやそもそも何を解決するのさという感じです。心霊的な超常現象がベースになっているせいで、隠された真相もクソもあったもんじゃありません。極論すれば現実の理屈を通す必要はないわけですから。
かと言って、キャラゲーとして秀逸かというとそんな事もなく。華穂と桔梗のポテンシャル的に、そっち前面に押し出しても十分に戦える余力はあったように思いますが、いまひとつ押しが弱いように感じます。ぶっちゃけると二人ともっとエロい事アホな事したかったです。そのあたり特化したのが市川-あしずりタッグでは『愛姉妹Ⅳ』でした。あそこまでやるとコンセプトが全く違う方向に行ってしまいます。もうやった事をまたやっても仕方ないじゃん、なんて思惑だったら志高すぎて感動ものですけれども。

しかしながら、エロシーンの充実度って点で見れば結構な満足感はあると思います。なんかこの葉と撫子のばっかりだったのはきっと気のせい。なんやかんやで話の大筋的には二人が中心でしたからね。体験版はおろか、公式サイトすらろくに確認しなかった私もあれですが、なんか騙された気分。
今回、あしずり氏のエロシーンでのテキストが、妙にセルフ実況中継風味強かったように感じるのが気になります。もっと上手かったように思いますが。エロシーンのヒロインのセリフで、一方的に実況中継されるとどうも白けてしまいます。藤子さん、撫子あたりは、設定的にもアリかと思いますが、さすがに処女という設定でエロ実況は腑に落ちないところです。
一番印象に残っているのはこの葉関連の胸糞悪さでした。上記のようにろくすっぽ内容は確認してなかったものですから、途中まで、この娘かわいいやん、なんて思ってたのにまさかあんなメチャクチャにされてしまうなんて。思い入れを持たせてからの落差が堪りません。設定と描写がしっかりしてるもんですから、悲壮感が半端なくて非常に良い感じです。特に例の会員が、この葉の所有権は会員が握っているから何をされようと文句は言えないというくだりで、病院に行って片手片足を切断してやると恫喝するシーン。あそこで胸糞悪さがピークを迎えました。もう最高です。エンターテイメントは喜怒哀楽いずれであっても感情を揺さぶる幅が大きければ優秀、というのが私の基本的なスタンスですので、胸糞悪さ大歓迎です。この胸糞悪さは、多分事前にこの葉の事情を知っていたら生まれなかったと思うので、個人的には確認しなくて正解だったと思っています。そして散々胸糞悪いなんて言いつつ、しっかりチンコびんびんになってる不思議。

サスペンスとしても、キャラゲーとしても、どっちでもやれるポテンシャルはあったと思いますが結局どっちつかずでした。しかしながら瞬間最大風速で見れば満足いく水準で、間とって及第点かな、なんて一本でした。