積みゲー賽の河原


Maggot baits

贅沢の本質とは無駄遣いです。例えば牛肉を食べようとした時、牛を1kg太らせようとしたら約10kgの飼料が必要になります。一説には、食肉生産に投下するリソースを穀類生産に最適化したら食糧問題を解決されるとも。生きる分だけなら人類皆食べていけるのに、おいしいものを食べたい人、つまり贅沢したい人がいるから不均衡が起きるわけです。
前置きが長くなりましたが、そのあたりの無駄遣いを期待して本作を購入いたしました。本作の場合、無駄遣いするのはヒロイン達です。彼女達は不死身の魔女ということで、通常のヒロインと比較にならない耐久性で以って他ではありえないエロシーンを実現してくれます。命は粗末に扱わねばならぬ、と言った兵藤氏もやはり金持ち、贅沢の本質を良く理解しています。エロシーン一つに命一つ使い潰す勢いですから、大変な無駄遣い、もとい贅沢です。

エロシーンは希望通りのエグさ具合、むしろ希望以上のものをご提供いただきました。この胸が悪くなる拷問の数々は、いまや他ブランドではなかなかお目にかかれなくなっています。エロさとは別方向で完全に18禁です。見たことの無いシチュエーションの連続で非常に興味深い。こういうぐちゃぐちゃになった美女も、これはこれで良いものです(通報は止めてください)。かと思えば、あれ?タカさんじゃないですか、何魔女になってるんですか、みたいな出会いもあり。マッシブヒロインにはマイノリティですが固定需要があるようです。

しかしながら、想定していなかったのはわりとガッツリ世界観、シナリオも作り込まれている点です。前作『フラフルニテ』はひたすらに救いがありませんでしたが、いや本作も決して大団円とは言えませんが、それでも救いはあったように思います。エンディングを1周目固定にしているので、製作サイドも下げて上げるもって行き方は意識しているはずです。修吾は死に、キャロルは残される。形としては同じですが、中身が全く正反対となっており、この対比がかなりグッときます。
こちらとしては、可愛い娘ぐちゃぐちゃにするエロシーン連発するよ!おまけでストーリーもあるよ!くらいの気持ちで始めているものですから、不意打ちと期待とのギャップで甘口なのは否めません。ただ、必要以上に話を深読みしようとプレイしなかったのが逆に良かったようにも感じています。だからこそ、終盤明らかになった魔女や妖蛆の正体、成り立ちが10年前の事件とつながった瞬間の快感を味わえました。修吾とキャロルの関係は何となく匂わせるものがありましたが、まあそういう裏設定あってもいいんじゃない?くらいで流してましたし。

すげえなあと思うのは原画のはましま氏です。芸の幅が広い。『エロげー!』みたいなタイトルで描いたかと思えば、本作みたいなダーティーなのもわりと多く手がけてますし、さらに言えば手が早い。ホビボックス系列で結構なペースで仕事してます。絶叫、悶絶やもがき苦しむヒロインの表情も表現が抜群なあたり、結構趣味で描いてるのかな、なんて気もしますが、女性ならではの細やかな表現力という事で、まあ置いときましょう(男女差別?)。

目当てにしていたエロシーンは要求以上で、シナリオも想定外のクオリティでと、二度美味しくて得した気分の一本でした。

2017.12.31