学園ハンサム
前から存在は認識していて、いつか手に入れようとFANZAのお気に入りリストにぶち込んでたら、なんとなんと500円セールにライナップと相成りました。
待った甲斐があったというか、そもそも最近はその時すぐに手に入れないと困るっていう欲求が死んでるせいで無限に待てるようになってしまったというか。
消費に対する感性と熱量的に、後者はあんまり歓迎すべき事態ではなさそう。
このスタイルをやり切る胆力がすごい
さて本作。
愛おしいほどに頭おかしいです。
もうね、最高。
私はシュールギャグ、不条理ギャグには少しうるさいのですが、こいつにはパーフェクトあげていいです。
何よりも、この内容をやり切ったってのが素晴らしい。
この手のギャグで一番しんどいのは、勢いが止まった時も作り続けなければならないということです。
悪ふざけってすごい体力使うんですよ。
だから10月あたりのサブタイトル「そろそろ飽きてきた」はマジで本音だったんじゃないかなとか、そこで踏ん張ってよく完成させたな、偉いなとか、全身全霊の称賛を送りたいです。
>同人タイトルって立場を絶妙に使ってるのが上手いですし、ズルくもあります。
低クオリティ素材でゴリ押してふざけ倒すのは、少なくとも商業タイトルだとシャレの通じないユーザーの方が多いので無理です。
あとはこっちも、これでやり切ってるからこそでしょう。
ここまでやるから面白いんです。
途中で日和って中途半端になったらすごく微妙な雰囲気になります。
恥ずかしがって小声で宴会芸やるみたいな感じ。
それはとてもとても辛い。
そのあたり、改めて本当にすごい。
BL童貞を捨てました
いや、これをBLとして消費したら怒られるだろ。
これをBLゲームと見るってのは、『テニスの王子様』をテニス漫画として読むようなもので、そういうジャンルなわけじゃないですか。
……と、思っていたわけですが、私もBLゲームの知見はほぼゼロなので、一応世間様のレビューを漁ってみたわけです。
で、残念なことに、低評価してる人たちがだいたいガチでBL期待してやっていたようで、そこまでシャレが通じないと人生しんどいだろうなと思いました。
パッケージで気づけよ! アホか!
結局、私のBL童貞は維持されることになりました。
『かっ飛ばせ!キヨハラくん』で野球漫画を語るわけにはまいりませんて。
あくまで本作、BL的舞台で展開されるだけのシュール系不条理ギャグタイトルなんでね。
そんな人いないとは思いますが、勘違いせぬように。
クソ素材ギャグ
で、改めてこの不条理ズルいんですよ。
というかこのクソ素材ギャグ、マジでここでしか見れない手口です。
だってパッケージで遊んでるだけって思うじゃん。
まさか全編この立ち絵でやるとか思わないじゃん。
素人全開のこの声でマジでフルボイスやりきるとか思わないじゃん。
これで作り切るのはやっぱクソ度胸ですよ。
冷静に思い返したら、まともに製品レベルの素材がそもそもあったか…?
逆に、クソ素材しか用意できないから、内容をああして整合性取ったのか…?
ホント奇跡のバランスで成り立ってますよこれは。
縛りがあるおかげで内容が洗練されるってケースもあるので、本作もそうであったと思うことにしましょうか。
こいつら何者?
このチーム欲求腐満という集団、というか木足利根曽という人物、何者?
少なくともだいぶ頭がイっちゃってるのは確かだと思いますが、この名義では他にコンテンツを発表してないあたり、かなりの計算高さは持っているように思います。
こんな濃いコンテンツ作ってしまったら、この名前で別のものリリースなんてできませんて。
そのあたり、作風とは異なり大変に理性的です。
と、思っていたのですが……。
もしかしてこの東北ペネットが本体ですかね?
『劇団プリンス』の詳細を見ていくと、キャラ名のところからなんか本作と同じようなにおいが漂ってきます。
こっちは順当に鳴かず飛ばずだった感じかな?
そう何度もね、こんな怪作出てきちゃ困るんですよ。
そういう意味ではちょっと安心。
おわりに
近年遭遇した中で最強クラスにぶっとんだコンテンツでした。
あとこれ、続編なのか追加コンテンツなのか、本編以外にもなんかいっぱい盛り盛りで入ってて怖い。
しばらくはシュール系不条理ギャグの供給には困らなそうです。
このジャンルに理解のある同志には自信をもって推せる、貴重な一本でした。