神のラプソディ 感想

毎年恒例GWのエウシュリーですが実績を確認したところ、『戦女神』シリーズ以外の年はとりあえず買っているみたいですね。
本当にとりあえずなので途中で放置してる率が高いようです。

さて本作、結論から言うとすげえ中弛みしました。
神の戒土候補が100人選ばれているらしいですが、他の候補達が何してるのか全く見えてきませんし、課される試練も全く進捗が感じられず、何をやっているのか正直わからなくなります。
例えばの話ですけれど、各試練をクリアするとポイントが加算されて、章が進むごとに取得ポイント下位の連中から落第していき最終的にポイントトップの候補が晴れて新しい神の戒土になれる、くらい分かりやすくしてくれればもっと一生懸命試練に取組めたと思います。

加えて、やたらと仲間が増えるのが競ってる感をおおいに削いでいます。
神の戒土候補以外の協力者はまあいいんじゃない?と思いますが、候補同士でそんなに仲間増やしちゃまずいでしょってくらい増えます。
仮に上記のようにポイント制であれば、途中途中で手を組むのもまだ説得力ありますが、本作のルールでは手を組んだ相手がしくじったら連帯責任でグループまとめて失格になりますので、候補達の本気度を疑います。
指揮権まで託しちゃうのはちょっと。

結果、試練とはなんだったのかという疑問にぶち当たるわけです。
進捗確認って大事ですね。

また、主人公の評価がどうにもしっくりきません。
皆一様に、こいつには他のヤツに無いものがある、みたいな評価をするのですが、じゃあそれって結局なんだったのよと。
登場キャラが勝手に評価を上げているだけで、イマイチ説得力を感じられませんでした。
口コミの評価を信じ込みやすい人はもしかすると共感できるのかもしれません。

逆に、平凡だなんだ言われている戦闘能力については結構重宝します。
特に初回プレイでは一番順調に育っているはずなので、どうしても重用してしまいます。
まあ、本来がそもそも彼の試練なのですから当然といえば当然なのですが。

周回引継ぎ要素があり、端的に言えばクリアデータでそのまま最初からプレイが可能です。
2周目以降の無双っぷりはなかなか爽快感あってよかったです。
あまり使っていなかったユニットも神符が溜まっているので一気にレベルアップしたり終盤で手に入る強力な神玉をセットしたりで突然の戦線参加が可能です。
従来のレベル上げとは一味違うシステムを取っているので、1周目だけではどうしても使いにくいユニットが出てきてしまうのです。
2周目のこの圧倒的戦力差の前では、いかに困難な試練といえど無残に蹂躙されるのみです。
2周目くらいのスピード感があると、途中でダレなくて良いと思います。

話のゴールはハッキリしているので、ゴールへ至るまでの道のりももう少し整備してやればもっと面白くなったのではないかなあという思いが強いです。
また、寄り道の内容についても、新キャラ登場 → ゲスト出撃or迎撃 →主人公パーティー参入のワンパターンに終始してしまったかなあと。
いつものことながら、システム自体はしっかり作り込んでくれているので、それを面白く見せるための演出方法がもったいなかったかなあ、そういえば登場キャラ達がやたらと音楽に拘ってたけどあれなんだったんだろうな、という一本でした。