近未来版 マッチ売りの美少女 感想

ついに見つけてしまいました。伝説級のクソゲーのうちの一本です。そりゃ買いますとも。

本作のポイントは二つ。それが「マッチ」と「権平」です。「マッチ」とは「Mini ATomic Chip Holder」のこと。作中の説明によれば小型原子炉だそうな。近未来のマッチは現代のものとは比較にならない出力でもって火が灯るようです。だって原子炉ですよ?このマッチだと多分、ひとつ使っただけで間違いなく家一つは跡形もなく消え去りますから、使い方には注意が必要でしょう。そしてもう一つが「権平」。少女が出会った戦闘ロボット「25742498」に、それでは呼びづらいからと少女が付けた名前、それが権平。そう、権平。我々の理解をはるかに超えているので、もしかしたら何らかの意図があったのかもしれませんが、それでもいや、権平て。世界戦争後の世界、地上に残った最後の都市など、無駄にでかくて薄っぺらい設定と合わせて大変笑えます。定価で買った人はそれがそのまま怒りに変わった事でしょう。

ネタばれというか、パッケージ裏のあらすじで内容ほとんど書いてあるんですよね。またパッケージには「18禁アダルトADVデジタルドラマ」と銘打たれており、曰く、立ちポーズを主体とした従来のアドベンチャーとは異なり、イベント画面の連続によりストーリ展開する、アニメに近い作品となっている、とか。確かにパッケージのグラフィックを見る限り、90年代初頭のアニメのキャプチャ画像のような画風であり、そして定価5800円というミドルプライスから、アニメーション系の何か新しい表現方法でも編み出して試験的に取り入れた作品なのかと、初見なら一瞬疑わないでもないような雰囲気だけは醸し出しています。グラフィックの粗さを犠牲にしてでも取り入れたかったシステムなのかと、一瞬でも期待したら負けなのですが。結果的にいえば、アニメのキャプチャに見えた画像は一枚画でした。しかも作中においてはまだマシな方で、特に酷いものは中学生の落書きレベル。

誤字脱字整合性、正直この期に及んでそんなもの気にしていたらやってられません。基本的にプロット、文章能力共に、中学生の手慰み程度のものですから。まさかフルコンまで30分持たないとは。アニメに近いのは表現手法ではなくプレイ時間でした。またパッケージ裏のあらすじが酷い。「世界を二分した戦いが終結し荒廃したニエド(NewEdo)の街に雪が降り始めた。終戦により無用の長物と化した戦闘ロボットの勇者「権平」は一人の美少女に救われる。解き明かされる権平の過去、世界を二分した戦い。美少女と権平の心が一つになったとき…悲しい事件が…レイプされたのだ。少女を助けるために命をかけて立ち上がるロボット権平。果たして彼は間に合うのか?寒さの中で凍える少女の記憶・・・」とまあこんな感じなのですが「レイプされたのだ」ってあんた、なにバラしてんの。ここは秘密にしておいて「何が起こったのかは実際にプレイしてからのお楽しみ」みたいな、そういう流れなんじゃないですか、これは。
というか世界を二分した戦い二回も言うほど大事じゃないですよ。なんでそこに拘ってしまったのでしょうか。

私は比較的この手のクソゲーが好物であり、また中古のワインコインで買ったために、ある種の微笑ましい気持でプレイすることが出来ましたが、もしこれを定価で買っていたらと思うと寒気がします。まあ、パッケージの安っぽさが尋常じゃないので間違っても新品で買うようなことはなかったでしょうけれども。