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冤罪の皇女アリア 感想

特権排除のために革命が起こって新政府が出来る。歴史的にみてよくあることです。本作ではそれが学生たちの手によってなされました。だから統治政府も学園で、最高指導者は最高生徒会長。全体的に学園と生徒会って単語を排除したらギャグっぽさが抜けていい感じになると思いました。あまりにも荒唐無稽な組み合わせだったら笑えるのですが、生徒会と国家運営というのは同じ方向を向きすぎていて、本気の設定なら呆れるけどギャグとしては弱いというどっちつかずな印象です。それくらい学生による国家運営は無いなと。学園組織がクーデターを成功させたときの名残で、統治政府を学園と呼んだり、内閣的ポジションを生徒会と呼ぶという慣わしなのだと信じたいです。このあたりの問題も手伝ってか、真面目な話になればなるほど突っ込みどころが多いという悲しい事態を引き起こしています。

ただしそれがエロ周りになると一転します。CGは差分抜きで35枚、シーン数は15と、ロープライスにあるまじきボリュームに加え、シチュエーションがどれも非常によかったです。冤罪で投獄されて、身に覚えの無い罪を晴らすため、理不尽な陵辱にさらされるアリアがたまりません。この身に覚えのない罪を晴らすためというのがポイントで、この一筋の希望があるからこそ、陵辱における悲惨さが際立ちます。辱められてなお気高さを失わず、私はこの程度のことには屈しないというスタンスを貫けば貫くほど、皮肉にもこちらとしては嬉しいのです。あとこれは極めて個人的な趣味の問題なのですが、「らめぇ」をそのまま「らめぇ」と読まれるとすごくテンションが下がります。もうちょっと「だめぇ」の呂律が回っていない感じで読んでいただきたいです。「だめぇ」と言おうにも呂律が回らず、結果的に意図せずして「らめぇ」になってしまっているのに、初めから「らめぇ」と発音しようとして「らめぇ」と言ったらとことんまで興醒めしてしまいます。

企画は悪くなかったはずです。それに本作がロープライスの抜きゲーだということを考えれば、メインディッシュの調理に失敗したわけでもありません。ストーリーも壊滅しているわけではなく、場面場面で見ればむしろ面白い部分も見受けられます。何がまずかったかというと、付け合せでしょうか。設定の肉付けにちょっと失敗しました。生徒会執行部は帯刀可など、必要ない設定が多く示されるわりにはそれが上手く使われるわけではありません。政治的な部分に関しても、特権排除のために革命を起こした学生たちが、結局自分たちを特権化しているのだから世話ないです。その辺の腐敗なんかも描きたかったものなのかもしれませんが、こんなんで国家運営なんていわれてもちょっと悪い冗談です。あまりにも足りていないものが多すぎます。普通であれば特に気にならないのでしょうが、やはり中途半端に情報を出しすぎてしまったのが致命傷でした。そのあたりが気にならない方でしたら、楽しめると思います。エロに関しては本当にいい出来なので。まあロープライスのエロ以外に何期待してんのっていわれたらそれまでなんですけど。