DL版購入を検討中の賢者たちへ

ゲーム全般の購入をパッケージ版からDL版に完全移行して、気が付けば1年以上が経ちました。
あれだけ「やっぱパッケージ持っときたいだろ教」にどっぷりだったのに、人間変われば変わるものです。
今となっては、あれだけ固執していたのがむしろ不思議なくらい。
そこで思ったのです。
同じような方たくさんいらっしゃるのではないかと。

というわけで今回は、世界中の今までパッケ版で集めていたけどDL版ってどうなんだろう? と、物質主義からの解脱へ一歩を踏み出しかけている賢者の卵様たちへお送りする記事になります。
珍しく人様のお役に立ちたい回なので、見やすさ重視で進行いたします。

目次


1.はじめに ~DL版移行の理由~

先述の通り、ちょっと前までは私もゴリゴリのパッケ派でした。
それも、発売日に買うとか遅すぎ! 愛があるなら店舗のスタッフと仲良くなってフラゲするくらいでナンボだろ! くらいの強硬派も強硬派です。
近くにいると非常に面倒くさい人ですね。

以降しばらく私の回想に入ります。
要約すると、いろいろあってパッケとかグッズなくてもゲーム本編遊べればよくね? と気づきましたって話です。
話先に進めろや! という賢明な方は飛ばしてください。

なぜ私がパッケージ版をやめたか

学生時代~就職してしばらくは、そんなゴリゴリの極右団体みたいな面倒な人間でした。
そんな私にも転機が訪れまして、転勤を命じられたのです。
それも結構遠方だったので引っ越しが必要になりました。
まず荷造りが死ぬほど面倒くさい。
もともと私が片づけ整理整頓ダメ系の人種なので、棚に放り込んでいたパッケージを段ボールにしまっていくのがまず苦痛。
しかも引っ越した先で今度はすぐに荷解きとか、もうアホかと。
面倒なので段ボールは開封せずに押し入れにぶち込みました。
加えて、結構距離のある転勤だったので、馴染みの店は使えなくなりました。
常連価格とか、こっそりフラゲさしてもらったりとかできなくなったわけです。
この段階で新作の店舗購入をしなくなりました。
基本amazonで、特典次第でDMMを検討するくらい。
で、このあたりで一つ気付くわけです。

ぶっちゃけ特典って要る?

抱き枕カバーとかタペストリーとか添い寝シーツとか一生懸命集めてましたけど、何かそれで楽しいことありましたか? みたいな。
私個人的にゲームに求めているのはプレイしているその時の「楽しい」という感情とか経験とか、そういうのです。
つまり中身、ゲームの本編。
その要求に対して、果たして特典とかグッズはいかなる貢献をしてくれたのか。
冷静に考えたら、手に入れた瞬間、もっと言ったら注文した瞬間がピークで、そのあとは押し入れのグッズ用段ボールにしまいっ放しじゃね? 下手すると買ったこと、持っていることすら忘却の彼方じゃね?
そしてトドメを刺したのが転職でした。
社宅住まいだったので、退職時には引っ越さなければなりません、自費で。
転勤の引っ越しは会社が金を出してくれたので、段ボールじゃぶじゃぶ使ってアホみたいな物量に対応できました。
しかし自費となると……。
このあたりでパッケージ版に固執する理由について、本格的に考え出します。
棚に入れて並べたら壮観だろうし、人に見せびらかすこともできるだろうけど、基本的に押し入れの段ボールの中じゃないか。
押し入れに入っていないやつはそこら中に散乱してて綺麗に陳列してたことなんてないし、下手するとディスク裸で転がってるじゃないか。
それにお前、そもそも見せびらかす相手もいないじゃないか。
等々々……。
最終的に決め手になったのが

パッケージってもはやそれ自体がグッズなんじゃね?

という気付きでした。
パッケ版もDL版も、ゲーム自体は内容同じです。
そこに遊びとしての差はありません。
であるならば、別にパッケ版に固執する理由もありません。
結局は惰性だったわけです。
あるいは多少のバイアスもあったでしょう。
なにせ10年以上パッケ版で買い続けてきたのです。
それを否定するというのはなかなか難しい。

という、お馬鹿さんが私でございました。

ちなみに、書籍とCDをそれぞれ1000点以上処分したので、なんやかんやでゲームは一本も手放さずに転職できました。
ただ、引っ越した先の部屋がクソ狭いので、さっそくDL版の恩恵を受けてはおりますが。
そんなこんなで、DL版ユーザーに改宗し、今日に至るわけです。

DL版のここが素晴らしい

この点はネット上の各所でいくらでもまとめてありますのでサクッといきます。

①場所を取らない
 そのままです。
 物理的に場所取りません。

②失くさない
 私のようなずぼら人間には恩恵が特に大きいです。
 片付けという概念が存在しない素晴らしい世界。

③劣化しない
 私のようなずぼら人間は、と言いたいところですが、CDやDVD等のメディアはどんなに気を使って保管しても物理的に劣化します。
 これは盤面の傷とか汚れとかとは別次元の話。
 さらにもう10年もすれば「CDドライブとか付いてねえよ!」みたいな事態も考えられます。
 今のフロッピーディスクみたいな感じで。

④新作がマッハ
 0時からプレイ可能とか最高です。

ちなみに、過去に聞いたことがある一番驚いたDL版に抵抗がある理由は、データが消えちゃったらどうするの? っていう不安でした。
大丈夫ですよ、何度でも、他のPCからでもダウンロード可能ですから。
さらに、他のPCでダウンロードしたファイルをコピーしてきても、新たにオンライン認証やり直せば起動可能です。
もちろん、そうしたら前のPCでは起動できなくなりますが。
パソコン引っ越ししてインストールやり直しとかないのはクッソ楽。


2.DL版の素養

今のうちに明言しておきますが、万人がDL版で満足できるわけではありません。
パッケージの収集自体が楽しみの一環になっている人はどうにもならないです。
私の場合はショック療法というか、環境的にやむを得ずというか。
あと、片付け掃除整理整頓って言葉が嫌いな人は圧倒的に向きですぜひ検討を。

パッケ派から改宗する場合、何らかのきっかけは必要だと思います。
とにかく、箱がない場合にどう不都合があるか、向き合ってみてください。
箱があったことで今までどんな良いことがあったか、それによってどんな楽しみ、喜びがもたらされたか。
冷静に考えて「あれ?」となったら素質ありです。
極端な話、新刊の書籍を買って特に抵抗なく帯を捨てられる人はDL版もイケる人だと思います。
そして、これが一番大事なことです。

一度DL版を選んだら金輪際パッケ版が買えないとかそんなアホなことはありません。

安い時に安い方買えばいいじゃない。
その時々でどっち買ったって誰も文句言いません。
割り切り大事。
あと、アダルト商品なんですから、別に見せびらかして自慢するものでもありますまい。
むしろ本来恥部であってしかるべきところです。
本来はね!


3.各サービスの使い勝手

ひとくちにDL版といっても、いくつかサービスございまして、一概にどれがいいとかは断言できません。
とはいえ、やはりどれも特徴ありますので、ざっくりと所感を記載しておきます。
もしご参考になれば。

DMM

たまに、「もうDMMじゃなくてFANZAだから」みたいな話がありますが、実に面倒なことに棲み分けが以下のようになっているのです。

・パッケ版AV………FANZA
・DL版AV……………FANZA
・パッケ版エロゲ…FANZA
・DL版エロゲ………DMM GAMES
・一般PCゲー………DMM GAMES
・エロ同人(DL版含)…FANZA
・ブラウザゲー……DMM GAMES

謎の縄張り争いですね。
本稿で取り上げるのはこのうちの「DL版エロゲ」になります。
だからDMMで合っているのです。
胸を張ってDMMユーザーを名乗りましょう。

DMMのメリットは商品の多さです。
上記のようにDL版パッケ版問わずAVから同人、ブラウザゲーまで充実しています。
DMMだけで販売する独占タイトルも多く、頻繁にセールも実施されます。
ただ惜しむらくは、縄張り争い。 DMMライブラリ画像
商品ジャンルごとにライブラリが全部バラバラなんです。
これは面倒くさい。
加えて、一部タイトルはDMM PLAYERなるツールを介さないと起動できないという、STEAMみたいでこれも実に面倒くさい。
全般的に、DMMは何かと独自の専用ツール使わせたがりなきらいがあります。

DLsite

こちらの特長は、その名の通りDL版しか取り扱っていないところ。
パッケ版はFANZA、DL版はDMMみたいなよくわからないのはありません。
メリットとしては、購入タイトルのライブラリが見やすいところ。 DLsiteライブラリ画像
全部1か所にまとまっています。
あと同人タイトルはこっちの方が充実している印象。
特に音声作品ボリュームは強烈。
ただ、専売タイトルはDMMより少ないし、セールも一歩及びません。
まあ、個人的な趣味のせいで見え方が偏っている可能性は否定しませんが。
独自の動きとして、コミュニティ要素を強化しようとしているようですが、そこは正直興味ないのでよくわかりません。

Gyutto

DMMとDLsiteの下位互換。
そうとしか言いようがありません。
Gyutto専売タイトルなんてのもほとんどなく、むしろここでラインナップ無くて困ることの方が多いと思います。
あえてこっちを使う理由は……ちょっと想像できないです。
使ったところで、購入済みタイトルのライブラリが分散して面倒なだけでしょう。

その他有象無象

Gyuttoよりさらに利用する理由がないです。
資本力にも不安があり、DL版購入で一番恐ろしいサービス終了のリスクもついて回ります。
強いて言えば、無料セールの時くらいでしょうか。
少なくとも損はしません。


4.DL版の賢い買い方

もうとにかく半額セールです。
セール対象のうちにガンガン買っとくに限ります。
大抵は一度半額セールにラインナップされれば、またいつか半額対象になりえます。
しかし、次がいつ来るかはわかりません。
もっといえば、次が来たところで半額以上に安くなる可能性は低いです。
パッケージ版の価格が変動するのは、ひとえに需要と供給の問題です。
需要が増えて在庫が減れば当然価格は高騰しますし、需要が減れば逆もしかりです。
一方、DL版の世界においては物質的な需要と供給のシステムが成り立たないので、売れまくったせいで在庫が減ったから値上げ、とかはないのです。
廉価版のリリースみたいな大きな価格改定だけ気にしておけば特に問題ありません。

新作に関しては見解わかれるかもしれません。
とにかく1円でも安く買いたければパッケージ版です。
パッケージ版のエンド価格は店舗の裁量によりますが、DL版は基本定価販売なので。
ちょっと前まで、DL版はパッケ版より1000円安い、みたいなのが当たり前だった気がしますが、最近定価多くてちょっときになっています。
とはいえ、買った後の便利さ考えると十分に差額分は元取れると感じています。

以上が単品買いの話。
半額セールであっても、またいつかチャンスがあると書きました。
次のチャンスがマジで読めないセールがあります。
それが「〇本〇〇〇円パック」タイプのセールです。
よくあるのは「5本5,000円」とか。
これはもう完全にチャンスの神様なので、見かけたときに掴んでおきましょう。
普通に定価販売してるタイトルが1,000円とかで買えちゃったりします、すごい。
大抵はブランドごとに発生するので、好きなところが対象になったら決して逃すべきではありません。

副次的な効果として、常に店頭で中古市場に張り付く必要がないので、時間を有効に使えます。
定期的にニュースサイトチェックしとけばいいだけですから。
まあ、店頭で変動する中古価格に一喜一憂するのも楽しみっちゃ楽しみなんですけどね!


5.おわりに

1500~2000文字くらいでサクッとまとめようと思ったのにこのザマですよ。
最近の悪い癖です。

個人的にはDL派が増えたら嬉しいですが、最終的に「でもこっちが好き」っていう感情には勝てません。
「好き」って理屈じゃないんですよね。
だから最後に一つだけ。

その中古タイトルプレミアでめっちゃ高いけど、喜ぶのは駿河屋かソフマップだけですよ?
DL版ならメーカーに金入るので、応援になりますよ?

……まあ、それが全て次の新作につながるわけではありませんが。
消滅したブランドなんかの権利だけになってるやつなんか特にね!

という、はい、そんな感じです。
もし何か、ご参考になれば幸いです。

2019.11.13