JKとエロ議員センセイ ~旧家のお嬢様JKを愛人にしてヤリたい放題~ 感想

この「JKシリーズ」、やたらと目について気になっていました。
これは試してみなければと思っていた折に、本作のヒロイン初音にビビっときたので、思い立ったが吉日、購入と相成りました。

この初音、一億人に一人とも言われる究極アゲマンということでしたが、ここでいう「アゲマン」は残念な事に本来的には誤用です。
まあセックスをするたびに主人公が出世していくという本作の流れの都合上、あえて誤用の方で使っているのでしょう。
主人公が43歳という事もあり、誤用の方の意味で使う俗っぽさが逆におっさんらしさを演出していい感じです。
国会議員先生が本当にただのおっさんでは困りますが。

ただ、アゲマンだ運気爆上げだというわりに、そこまで運だけで戦ってるという感じでもありません。
初音が絡んだ出来事でころがりこんできたチャンスを、その都度主人公がしっかり掴んでいるという印象です。
半分以上は主人公の頑張りといっていいと思います。
「お前なぁ……ラッキーだけで、総理なんてなれるわけないだろう」ラストの方でのモブのセリフなのですが、その通りです。
ただ運が全て解決してくれたわけではありません。
おっさんだって頑張ったんですよ。

アゲマンという設定については、最初っから印象付けすぎた分、ちょっと空回りしてしまっています。
物語の展開からユーザーが自発的に「こいつはすごいアゲマンだな」と感じるにはちょっと弱いです。
登場人物達が「アゲマン」と言ってるだけで、私としてはそこまでには感じませんでした。
アゲマンで押したいならそのあたりしっかり描くべきでしたし、無くても問題ないならそこまで押す必要のない設定だったと思います。
そのあたりは生かし方がもったいないなあと。

しかし、アゲマンどうこう抜きにしても初音はとてもいい娘です。
「THE日本の妻」という古き良き価値が現代によみがえりました。
今は「男らしく女らしく」なんて言ったらセクハラになるそうですが、そういう価値って必要だと思います。
実際問題男と女は違うのですから。
で、古き良き女らしさを突き詰めてみたのがこの初音です。
まさに「女性の品格」を体現しています。
いや素晴らしい。

全体的にあまり長くなく、スピーディーに収めたのは良かったのですが、ちょっとコンパクトにしすぎたかなあとも感じます。
選挙の裏舞台なんてそりゃ面白いもんじゃありませんから描いたってしょうがないっていうのは分かりますが、イベントとイベントの繋ぎがあまりに大雑把過ぎて、ちょっとこちらの納得が追いつかない部分がありました。
下手に描くくらいなら端折った方がマシという判断だったなら不正解ではないでしょう。
しかし制作ペースから考えるとそこまで詰める余裕がなかった、の方が実際なのではないでしょうか。
決して不満というわけではないのですが、いつかはそのあたりもじっくり腰を据えてやってみてほしいなあというのが個人的な願望です。

ラストはスッキリ終わり、ヒロインも魅力的で、ロープライス作品としては十分な出来だと思います。
主人公もなかなかの豪傑で、政治的一大決心を党員に告げつつ愛人にフェラをさせ続ける男気は、まさに次世代の日本をまかせるに相応しいでしょう。
まあ実際に40代のおっさんが女子高生と結婚するなんて言い出したら、私は羨ましさのあまり「犯罪だ!」と叫ぶと思いますけど。