麻雀ダブルロンド 感想

人類史上にはたくさんのifがあります。
もしあそこで〇〇が△△していたら、みたいな話が無限にあります。
そんな話の一つに、もしWindowsにソリティアが実装されていなかったら、というのがあると勝手に考えています。
ソリティアに費やした人々の無駄時間を累積したら、いったいどれほどの経済的損失になることか。
天文学的な数字になることは間違いなく、想像するだけで恐ろしい。
ああ、なんと罪深いマイクロソフト。

私はそういう寄り道よそ事、内職、手慰みみたいなのが大好き人間なので、だからこそこの手のミニゲームを消すとのいうのが新しいPCをお迎えして一発目にやることだったりします。
気が付いたらソリティアやマインスイーパーに3時間とか、マジで笑えないやつです。
でもさすがに、あまりに何も無いのも味気ないな、みたいに魔が差しまして、半額セール中を徘徊中にやっちまったわけです。

結論から言うと、このソフトで私に時間的損失が発生することはなさそうです。
端的にいえばゴミでした。
最悪ちょっとした手慰みには使えるでしょっていう期待すらぶち壊してくれた、なかなかの猛者です。
ストーリーがないのは別に構いません。
なんとなくそれっぽい雰囲気出しとくから察してくださいというパターンですね?
大丈夫です、ふんわりと察します。
むしろ対局まで時間がかからない分助かります。
ただ肝心の麻雀パートが残念なのはいただけません。
システム的にはオーソドックスな二人打ちで、勝つまでエロシーンには入らない半脱ぎとかの中間報酬はないタイプ。
お約束のイカさまは申し訳程度です。
一発ツモ確定のやつが使えるくらい。
ここまではまあいいのですが、なんで勝利条件にわけわからないの設定しちゃったんでしょうね?
「〇回アガれ」と「跳満以上でアガれ」がウザかったです。
特に前者が面倒でした。
最初は「なんか相手の持ち点減らないんですけど!?」ってパニクりましたもん。
しまいにゃ「え、これ負け確イベント?」なんて勘違いしだす始末で。
ぶっちゃけ全く面白くないです。
好きに打たせてほしいです。
その上で、細工をするなら打ってて気持ち良くなるような方向にして欲しかったです。

大変矛盾しているのですが、脱衣麻雀を要望しておきながら、エロシーンはぶっちゃけどうでもいい自分がいます。
ご褒美があるという事実が大事なのであって、ご褒美の中身自体は求めていないのです。
「この娘にはどんなエロシーンがあるのだろうか?」という疑問の答えが知れればそれで満足、みたいな。
で、本作、大変意欲的なことにエロシーンが全部アニメなんですよ。
それも、ゼロ年代前半のエロアニメくらいの微妙なクオリティなのに、多分ここに一番金使ったんだろうな、なんて感じられてしまうやつ。
見たいわけじゃないけど、見ないで飛ばしちゃうのももったいないという、誰も幸せにならないパターンでした。
せめてシークバーつけてくれ。

そんな困難を乗り越えて、一応全部クリアしました。
というか、ヒロイン4人に対して1局ずつ、合計で4局しかないって舐めてませんか?
それに、クリアしても特にご褒美はありません。
4本のエロショートアニメがあって、それだけです。
各ヒロインと再戦もできますが、先述の勝利条件の話もあり、もう一回やりたいとは全く思いません。

麻雀ゲームの面白さって、自分の読み通りに手を進めるとか、リアルでは出来ない大勝ちとかデカい役アガるとか色々あると思います。
そのあたりの一切が本作にはありません。
これはとても残念なことです。
唯一価値があるとすれば、今は亡き旧ジャイアンボイスが聞けることくらいでしょうか?
それにしたって絶望的なまでに役と声が合ってないミスキャストですが。

当初の軽い暇つぶしという目的を果たすためなら、黙ってSPLASH WAVEの作品を買うべきだったと軽く後悔です。
ただただつまらない、とことんまで琴線に触れない一本でした。

2019.10.24