景の海のアペイリア 感想

完全没入型MMORPGが舞台とかおもろいやんけ!と思って始めたらループモノでした。
びっくりしました。
しかも結構真面目にSFしててそこもまたびっくりという。
こういう騙まし討ちは大歓迎です。

最近は手に取る機会も減ってきた、世界観を魅せるタイプのゲームです。
各ヒロインのエンドが、どれもわりと尻切れなあたり象徴的ではないでしょうか(厳密に言うとエンディングではありませんが)。
各ヒロインとループを脱出しての未来よりも、ループする世界の優先度が高かったと見れます。
最終的には納得できるだけの理由も提示されますので、消化不良はありません。
むしろ個別エンドを用意してオブザーバーの謎を放置された方がもやもや感すごかったと思います。
話の流れ上、アペイリアやセカンドはどうなった?というのを説明できませんから。

戦闘シーンは出オチ感が終始付いて回るというか、恐らく初めてではないでしょうか、主人公が戦闘時に局部を常に丸出しにしているというのは。
中盤あたりから、いつまで引っ張るのその茶番、みたいな気分になります。
必殺技がイタリア語?なのも意味が分かりませんでした。
おかしい、世界観は合理的に設計、解説しているのに何なのだこの落差は、と正直頭を抱えたくなります。
天丼ネタは引き時を見失うとえらい事になるという好例かもしれません。

物語自体のオチは秀逸です。
え、マジか!っていう。
少なくとも私はやられました。

ループモノってループするトリガーや条件、脱出方法は提示されますけど、じゃあそもそも何でループしているのかその仕組みについて説明があるケースはほぼありません。
どんな条件を揃えたところで現実世界はループしないからです。
そこの説明まで用意していた本作には素直に脱帽です。
惜しむらくは説明がくどい。
よく言えば丁寧なのですが、もう少しすっきり出来ないものか。
どうにも説明しすぎて逆に分からなくなっている気がします。
でもしっかり読まずに流すと付いていけなくなるので、やっぱりこれくらい必要なのでしょうか。
分かりません。

ヒロイン陣が全員巨乳で素晴らしいです。
アペイリアはちょっと性的な目で見れないので除外します。
「キャベツ畑」や「コウノトリ」を信じている可愛い女のコに無修正のポルノをつきつける快感、というよりむしろ、「キャベツ畑」や「コウノトリ」を信じていると思っていた可愛い女のコが無修正ポルノの意味を理解していると知ってしまった絶望感、みたいな。
もちろん純粋に乳が無すぎて話にならないとというのもありますが。

あと原画のいつい氏はパイズリ描くのが苦手なようで、ちんこ挟むとおっぱいがメガ進化します。
ある意味素敵仕様です。

全体を通じて、やはり設定の作り込みがすごいの一言に尽きます。
既存のシルキーズプラスブランドには無かった方向性で非常に良いです。
この調子で、次もまた知らない世界を見せて欲しいなと思える1本でした。

2017.09.07