乙女恋心プリスター 感想

DMMで半額セール中にポチりました。
DL販売にどんどん染まっている自分が怖い。

エスクードのタイトルは『英雄×魔王』をやったくらいで、他はあんまりなじみがありません。
『ふぃぎゅ@メイト』も途中でぶん投げましたし。
ルートフラグが分かりにくいSLGはとても辛い。
ただでさえ手探りなのに、余計難易度上がります。
特にせっかく確立したプレイスタイルではフラグ立てられないと知った時の絶望感がやばいです。
本作の場合フラグ管理はゆるゆるなので、それが救いといえば救い。
ヌルいだけとも言います。

ボリューム感あるように見えて、その実ただ長いだけです。
3ヶ国それぞれに主軸となるストーリーがあって、さらにヒロインごとにルート差分みたいな構成なので、実質3ルートといっても過言ではなく、しかもせっかくのバトルシステムが引継ぎデータ使うと2周目以降完全に作業でしかないという悲劇。
ストーリーが進むにつれてカルテットシールドとかシールドブレイクとか開放されてバトルの戦略が変わっていったり、信頼度で基礎パラメーターの反映具合を変えて全引継ぎにならないようにしていたりと、いろいろ工夫は感じられるだけにいっそう悲惨。

それに拍車をかけるのが、「SB・速撃」か「SB・虎撃」の後、リーダーの物理技で殴っとけばどうとでもなるダメージバランスです。
1ターン目にシールドブレイクして連続ターン攻撃できればだいたい勝てます。
この戦略性の浅さでヒロイン12人、同じ戦い方に収束します。
せめてプリスターごとに得手不得手がハッキリしてれば工夫のしようもあったかもしれませんが。
だから結局、ボリューム感満載というよりはただ長いだけ、という印象になってしまいます。

ただし、この無慈悲な作業ゲーが完全悪かというと、決してそんな事はありません。
何周か引き継いだ暴力的なステータスで敵を蹂躙するのもよし、別の作業中の気分転換によし、気が付くとダラダラ1時間くらい経ってたりして不思議です。
純粋にステータスの数字を大きくしたり、蹂躙プレイが好きだったりする人は案外はまるかもしれません。

ストーリーが邪魔していないのも大きいです。
この手のゲーム要素が強いタイトルの場合、要求する水準は下がりますが、平気でそのハードル潜ってくるケース、心当たりある方多いかと思います。
面白いのはやはり3ヶ国でのストーリーの対比でしょうか。
軸にあるのはバトルシステムで、ランクが上がるごとに開放されるシステムやランクアップ条件を各国のストーリーにどう絡めていくのか、三題噺みたいな趣があります。
まあツドラルートはテキストとか設定とか、いろいろちょっと怪しいですけれども。

本作で強く感じましたが、こういうモンスターというかキャラクターのデザインってやつは相当しんどいのでしょうね。
すげえパッとしません。
この手の可愛らしさに対する私の感性が無いだけかもしれませんが。
『ポケモン』がいかに偉大か、変なところで再認識です。
でも最近のポケモン分からないしなあ。
結局は興味の問題でしょうか。

しかし膨大な量です。
ヒロイン12人分プリスターがいて、それぞれ2回覚醒するのでそれだけで36種類。
さらにモブ系プリスターがヒロイン数以上にいて、それぞれ2回覚醒するとすれば、下手すると『ポケモン』の151匹に追いつけ追い越せになるわけです。
リソースの割き方絶対間違えてますね。
まあ、相手がいなければバトルにならないので、必要なのは間違いないのでしょうけれども。

3ヶ国制覇に結構な時間を使いました。
それぞれの国でロボスパーツ集めないとグランドルート入れないので仕方ありません。
各ルートであれだけ正体不明の秘密結社出したり思わせぶりな発言されると、さすがに気になります。
ある意味では、暇な時間を潰すコストパフォーマンスは高かったといえるかもしれません。

個人的には長時間そこそこの面白さが続くよりは、短時間でも瞬間最大風速を求めたいので、若干アンマッチはありました。
しかし、グラフィック、システム、ヒロイン数等々、膨大なリソースをつぎ込んだエスクードの努力は認めたいところです。
あれ、でもそれって豪華声優陣とか美麗なグラフィックとかしか推し所の無い典型的なクソゲーのパターンでは?報われない努力って悲しいなあという一本でした。

2018.08.30